「誰が音楽をタダにした?─巨大産業をぶっ潰した男たち」
(スティーヴン・ウィット著、関美和 翻訳、早川書房 2016/9/21出版)
という本を読み終えました。
実話をもとにした物語で、最初から最後まで驚きの連続です。音楽がデジタル化されることに伴って起きた、音楽を取り巻く世界の大きな変化と事件が描かれています。「へぇー、こんなことが起きてたんだ。」と、知らないことばかり、初めて知ることばかりでした。とにかく、掛け値なしに、正真正銘、おもしろかった。

この本を知ったのは、「ゆるコンピュータ科学ラジオ」というYouTubeチャンネルでした。そのチャンネル中の「王道を行ったQRコード、邪道を行ったmp3。対照的な規格の数奇な運命」という回で本書が紹介されていたので読みたくなり、図書館に行きました。自分で見つけられず、窓口カウンターに相談したところ、「ここにはないですね。他の図書館にあるので取り寄せましょうか。」となり、手配をお願いしました。そこまでして読むだけの価値はありました。あり過ぎました。
カタカナの人名、地名、会社名などの固有名詞、特にアメリカのアーティスト(歌手)の名前がたくさん出てくるために骨が折れ、読了までに2週間近くかかりました。ただ、後ろ半分は話が盛り上がり、一気に読み終えましたが。
Windows XP への移行の頃に、私もよくCD音楽をmp3に変換して、携帯プレーヤーで聴いていましたが、その時期に、裏でこんなことが起きていたなんて、もう本当にびっくりです。これを読めば、大半の人が驚くはずです。デジタル技術に詳しい方ならば、ここで描かれる事件をある程度はご存じでしょうが、それでも、秘密裏の海賊集団のここまで詳しい実態をご存じの方は少ないはずです。
いったいどんなことが起きていたのか、mp3という音声データ圧縮技術がどのように開発されたのか、また、その技術がどんな役割を果たしたのかなどを知るのに、この本はおすすめです。本当はその内容を簡潔にでも書きたいのですが、そうするとおもしろさ半減となるので、ネタバレは避けておきます。気になる方は、ぜひ、ご一読を。
本書で初めて知ったのですが、今の若い人たち、20歳以下の年代は、楽曲をお金で買うという観念がないらしいですね。そういう経験がないらしいのです。時代ですね。これにもまた、びっくりでした。
それではまた次の記事で。
goosyun
