つれづれ電脳記(日くらしPCに向かひて)

つれづれなるままに、日くらしPCに向かひて、その悪戦苦闘ぶりをそこはかとなく書き付くれば、物狂ほしけれ。PCの操作法などをゆる~く書き綴り、たまに雑談(goosyun)

チューリングの計算理論入門を読む

 映画「イミテーション・ゲーム」を観て、アラン・チューリングに興味を持ったので、Kindle本を一冊購入しました。

 チューリングの計算理論入門
 著者:  高岡 詠子 
 出版社: 講談社
 発売日: 2014年2月21日
 ブルーバックスという講談社の新書のうちの1冊です。

 

チューリングの計算理論入門

 

 チューリング(1912年6月23日生~1954年6月7日没)は、イギリスの数学者、暗号研究者、計算機科学者、哲学者であって、計算機科学(コンピューターサイエンス)の父と称されています。

 

 Amazonページに掲載されている本書の紹介文を、そのまま引用しておきます。

 本書は、コンピュータの原理としてのチューリング・マシンを解説するとともに、決定問題を解決した有名な「チューリング・マシンの停止問題」も分かりやすく説明します。さらに計算量と、7大難問の一つ「P=NP問題」についても、わかりやすく解説します。(ブルーバックス・2014年2月刊)
 イギリスの数学者チューリングは、ヒルベルトの「決定問題」解決のために、万能計算機の数学的モデル「チューリング・マシン」のアイディアに至った。この「チューリング・マシン」こそが、コンピュータの万能性を保証する数学的基礎になった。
 チューリングは、「チューリング・マシン」を使って、計算という行為を徹底的に検証した。そして、手順を示すことと、計算ができることが同じであることを示した。その手順はアルゴリズムと呼ばれ、いまではソフトウェアと言われている。
 本書は、コンピュータの原理としてのチューリング・マシンを解説するとともに、決定問題を解決した有名な「チューリング・マシンの停止問題」も分かりやすく説明します。さらに計算量と、7大難問の一つ「P=NP問題」についても、わかりやすく解説します。

 

 本書は、専門的で高度なテーマを、専門外の者が分かるように例えを織り交ぜながら噛み砕き、平易に解説した本、言ってみれば入門書のレベルです。それでも私にとっては難解な部分が何か所かあって、全部の理解まではできませんでした。
 
 特に、「機械的な手順で、証明可能か不可能かをチェックすることは可能か」という決定問題が、どうして停止性判定によって解決したとなるのか、両者の関係はチンプンカンプンでした。結局、そこの部分は理解不能です。

 けど、そこに至る前の段階の解説、特にチューリングマシンとはどういうものかがよく分かったし、また、チューリングマシンに計算をさせるために、計算過程はどのように細分化できるのかの解説は、なるほどと感心させられました。

 コンピューターっていうのは、内部でかなり高度なことをやっているとイメージしていましたが、極端な言い方をさせてもらえるとしたら、むしろその逆のようです。単純なことを組み合わせて、それをものすごいスピードで、超超超・・・・高速に処理しているに過ぎない、極端な言い方をすれば、そういうことのようです。

 この点で、私の頭の中で、ブライアン・カーニハン著「教養としてのコンピューターサイエンス講義」の内容とつながりました。
 コンピュータの中心的な部品であるプロセッサー(CPU)は、算術演算を行ったり、データ値を比較したり、次に実行する命令を選択したりと、いくつかの単純な命令を備えているに過ぎない。そして、現在のコンピューターであっても、その基本原則は変わっていない、というのがカーニハン教授の解説です。
 どれだけ速く行えるかという点が異なる、変化はそこです。言うまでもなく、処理速度はハードウェアの進化の恩恵です。もしチューリングが今の世に生き返ったとしたら、スーパーコンピューターの速度には度肝を抜かされるかもしれません。
 けど、その基本原理を確認して、「なんだ、ちっとも変わってねぇな。」と言うかもしれません。

 ちなみに、コンピューターサイエンス分野の、ノーベル賞に匹敵する賞がチューリング賞です。その賞は、彼の名にちなんで命名されました。それほどに大きな功績を残した人物、というわけです。

 

 

 
 それではまた次の記事で。
       goosyun

いよいよ刑事手続もIT化~改正刑訴法が成立

刑事手続のIT化

 世の中、社会全体が、急速にIT化デジタル化しています。ビジネス分野では、DX(デジタルトランスフォーメーション)が起きています。
 行政手続も例に漏れません。先日のブログ記事に書いたとおり、氏名フリガナの戸籍記載は、行政手続デジタル化の基盤整備のためでもあります。
 そのように、行政手続のIT化、デジタル化が進んでいますが、この流れは「司法」でもまた同様です。
 すでに司法手続の中でも、民事分野の民事訴訟法は、先行して法改正がなされていたのですが、先日、刑事訴訟法も改正法が成立しました。これにより、捜査や公判手続をIT化する規定が、刑事訴訟法に盛り込まれました。2027年3月までに施行されます。

 司法のIT化は時代の要請で、言ってみれば必然の流れでしょう。それは確かにそうです。ただ、同じ司法の中にあっても、刑事司法、刑事手続のIT化、デジタル化となると、個人的にはインパクトのある変化です。
 「そうかぁ、刑事司法の分野もいよいよか。」と、感慨深いものがあります。

刑事手続の厳格性

 刑事司法は、国家権力によって国民の権利、利益を制約するもの、極端な表現をすると「剥奪」するものです。その最たるものは、その生命をも奪う死刑です。
 刑事訴訟法における手続は、そのように人権に直結するものなので、厳格にその履践が要求されます。手続の重要性、厳格性は、民事の比ではありません。手続を踏むことを通じて、手続に携わる関係者の活動が自ずと慎重になることが期待され、また、活動経過が可視化され、第三者からのチェックも可能となるからです。手続の要式性が定められ、その都度、書面作成等が必要とされるのも、そのためです。
 迂遠に思える手続であろうとも、厳格にそれを守らなければなりません。手続に携わる関係者は、「こんな面倒くさいこと、なんでいちいち…。」とは言えない構えになっています。

 今回の刑事訴訟法の改正は、そのような刑事手続をIT化するものです。

 

 

電子令状

 今回の刑訴法改正では捜査機関がオンラインで令状を請求し、裁判所が電子データで発行する「電子令状」も導入されました。捜査員は手元のタブレット端末で捜査対象者に電子令状を示して執行できるようになります。

 憲法刑事訴訟法に規定されている重要な原則の一つに「令状主義」というものがあります。憲法33条、35条、刑事訴訟法199条等の条文に書かれています。
 これは、事件捜査における一定の重要な強制処分は、事前に裁判官が発付した令状がなければ執行できない、という原則です。
 捜査員が逮捕、捜索、差押え等をするには、事前に裁判官に令状を求めなければならず、裁判官は第三者的立場から公正に審査して必要な場合に令状を発付し、その執行も令状に記載された範囲に限られます。

  1. 請求段階では、裁判官に対する説明責任を負う捜査機関内部で組織的な牽制が働く。
  2. 発付段階では、裁判官という第三者による公正な審査がなされる。
  3. 執行段階では、処分対象等が明示された令状の呈示で不当な侵害が防止される。

 これらの各場面で、上記のように不当な権利侵害は抑制される仕組みになっています。

 各種手続がIT化され、特に捜査令状が紙から電子に変わっても、各手続の重要性に変わりありません。また、IT化されたとしても、手続の履践に影響はないはずです。
 ただ、この点については、一般国民も少しぐらいは関心を持っておいてもよいかと考えます。

余談

 最後に一つ、余談です。
 上記のとおり、令状の執行には、令状の呈示が必要です。ところが、逮捕時に警察官が令状(逮捕状)の呈示をしなかった上に、その違法をごまかすため、「逮捕現場で逮捕状を示した。」と虚偽の記入をし、さらには事実に反する証言までした事件がありました。これは、実際に起きた事件です。
 大学法学部等の刑事訴訟法の講義では、「違法収集証拠の排除」という項目を学ぶのですが、その際によく出てくる判例です(最高裁平成15年2月14日判決)。
 逮捕現場まで逮捕状を持参したとする警察官の証言に対し、逮捕状の現物を裁判官が示し、「あなたは逮捕状を半分に折り、ズボンの左後ろポケットに入れて持って行ったと証言しましたが、この逮捕状には折り目がないのではないですか。」と、追及をしたのです。
 この事例では、紙の令状だからこそ可能であった追及です。電子令状だと、紙の折り目なんてのは出てきませんから。
 最後の話は、全くの余談です。ただ、電子令状という今回のニュースを見たときに、私が真っ先に頭に浮かんだのが、この判例です。

 

 

 

 それでは、また次の記事で。
    goosyun

戸籍氏名の読み方・ふりがな

 これまで戸籍に、氏名については漢字だけが記載され、その読み仮名(フリガナ)は記載されていませんでした。
 それが、戸籍法改正で、漢字ばかりでなく、そのフリガナも記載されることになりました。今年5月26日以降、赤ちゃんの出生届に記載する氏名の読みは、法律で要求される必須事項となっています。従前の出生届に書いていた氏名の読みは事実上のものだったから、戸籍に記載されることがなかったのとは異なります。

 なぜ、氏名のフリガナを戸籍に記載することになったのか。
 いろんな目的があるのでしょうが、主には行政手続のデジタル化のためです。行政機関が保有する氏名のデータは、多くが漢字で登録されているのですが、同じ漢字でも様々な字体があるし、外字の場合もあります。ですから、漢字だけの登録では、データベース化がむつかしいのは、だれでも容易に想像できるはずです。この漢字の字体や外字は、本当に厄介で面倒な問題です。それが、フリガナだと、字体が違うとか、外字を使わないと表示できないなんて問題はないから、デジタル化に適しています。

 私も、知り合いや身内の住所録をPCで管理していますが、氏名にはフリガナも登録しています。これによって、氏名検索も簡単に行えるようになっています。例えば、「富士野 蔵之介」という者がいる場合に、「のくらの」というように、氏名の一部分だけを打ち込んでも検索されるようにプログラムしています。

 デジタル化は、何も行政手続に限らず、社会全体で進んでいます。そのため、個人データを漢字ではなくフリガナで管理する場面は多くなっています。現に金融機関は、多くの場合フリガナで口座情報の管理をしているようです。そのことを悪用し、複数のフリガナを使い分けることで、各種規制を逃れようとするケースもあるようです。フリガナを戸籍の記載事項とすることによって、そうした規制逃れの防止も図れることになります。

 上記のように、出生届には氏名フリガナが必須となったのですが、それに伴い、「フリガナは、文字の読み方として一般的に認められるものでなければならない」という制限が設けられました。
 政府広報には、認められない例として、「太郎」に「ジロウ」や「マイケル」のフリガナを当てるなどが挙げられています。
 ただし、フリガナに関する上記ルールは、新規の届出にのみ適用されるので、すでに戸籍がある者は、現在使用している読み方が、そのまま戸籍上の氏名フリガナとして認められます。

 

ジョージ&マーガレット

 

 世の中には変わった読み方をする名前があって、そうした珍しい例に、たまに出くわすことがあります。
 ネット上にも、「絶対読めないキラキラネームランキング」などと、いろいろと紹介されています。
 そのランキング等に出てくる名前で、目を引いたものをいくつか抽出すると、次のようなのがあります。

  • 1 美音 りずむ   2 奏夢 りずむ
  • 3 翔馬 ぺがさす  4 七音 どれみ
  • 5 紅葉 めいぷる

 少し前に有名になった、「今鹿」と書いて「なうしか」と読ませる名前は、私もすでに知っていました。
 そういう名前に出くわしたときに、うかつに「おもしろい」という言い方をするのは、注意が必要かもしれません。親のしたことであって、当の本人はどうしようもないことでしょうから。
 この関連で思い出されるのは、「悪魔」ちゃん出生届の事例です。もうずいぶん前のできごとになりましたが、その事例では、紆余曲折の末に、ようやくそれなりの解決がなされました。

 なお、戸籍に記載される予定のフリガナを確認したいときは、次をご参照ください。
    ⇒ 戸籍氏名フリガナをマイナポータルでオンライン確認

 

それでは、また次の記事で。
   goosyun

戸籍氏名フリガナをマイナポータルでオンライン確認

 従前、戸籍には氏名の読み仮名(フリガナ)は記載されていませんでした。
 それが、戸籍法の改正により、氏名のフリガナも記載されることとなりました。改正法の施行日は2025年5月26日で、すでに数日前に施行されています。

 そのフリガナを戸籍へ記載するために、準備として、次のようなことが行われます。

      1. 本籍地の市役所等から、各人あてに、戸籍に記載予定の氏名フリガナが通知される。
      2. 上記1の通知が届いたら、通知の中味を見て、記載予定のフリガナを確認する。
      3. 通知されたフリガナが正しい場合は、何らの手続も不要で、そのまま戸籍に記載される。
      4. 通知されたフリガナが間違っている場合は、1年以内(2026年5月25日まで)に本籍地の市役所等への届出が必要となる。

 私の名前の読み方は奇抜なものではなく、ごく一般的なものだから、何の心配もしていません。おそらく記載予定のフリガナは、間違っていないでしょう。
 けれども、妻の名前は、キラキラネームの類ではないのですが、少々珍しい読み方をします。記載予定のフリガナが果たしてどうなっているのか、確認の要がありそうです。

 

氏名のフリガナを確認

 

 けれども、上記1の通知は、本日(2025年5月29日)現在、私のところには届いていません。「5月26日以降遅滞なく送付」とされているので、待っていればそのうち届くでしょう。
 だから、その郵送されてくる通知書の到着を待てばよいのですが、記載予定のフリガナはオンラインでも確認ができます。オンラインだと、通知書の郵送を待つことなく、即、その場で確認できます。
 
 オンラインでの確認とは、すなわち、マイナポータルでの確認のことです。インターネット上のマイナポータルへログインすることで、記載予定の氏名フリガナを確認できます。

 そこで、私も、マイナポータルで確認することにしました。何か必要に迫られてとかではなくて、半ば興味本位での作業です。
 用意するものは、1スマートフォン、2パスワード、3マイナンバーカード です。

 スマートフォンの画面は狭くて字が小さいので、当初、スマートフォンではなくてPCでやろうとしました。けれども、PCでマイナポータルを利用するには、別途、ICカードリーダーという機器が必要なようです。カードに記録された情報を読み取るための機器です。
 スマートフォンには、ICカード情報の読み取り機能が、本体に備わっています。特別な機器は必要としません。
 
 そういうわけで、PCはあきらめて、スマートフォンでマイナポータルにログインしてみました。マイナンバーカード情報の読み取りも、スムーズにできました。
 そうすると、はいはい、氏名のフリガナが載っていました。本人ばかりでなく、同一戸籍に入っている全員のフリガナが出ていました。
 私の名前はもちろん、心配していた妻の名前も、両方とも正しいフリガナが予定されていることが分かりました。
 これで、ひと安心です。何の手続も必要なく、後はそのフリガナが戸籍に記載されるのを待てばよいことになります。

 なお、確認できたフリガナが間違っていない場合であっても、そのフリガナをすぐに戸籍に記載してもらうために、マイナポータルからフリガナの届出をすることもできるようです。そうすると、すぐに住民票等にもそれが反映されるようです。
 私の場合、そこまでの必要はないから、届出をするつもりはありません。市役所が記載してくれるのを待ちます。

 

 

 

それではまた次の記事で。
   goosyun

一太郎Padから文字起こし機能がなくなるってよ

 紙に印刷された文章をテキストファイルに変換してくれる便利なアプリがあります。
 一太郎Padという、スマートフォン用アプリです。
 この一太郎Padの用途は、テキスト変換ばかりではなくて、全体としてみるとメモアプリです。いろんな情報を、メモに残しておくためのアプリです。すなわち、メモ作成方法の一つが、印刷文字のテキストへの変換、という位置づけです(…と思われます。)。
 
 非常に便利なアプリなので、印刷文字のテキスト変換のために、愛用していました。
 アプリの中でカメラが起動するし、対象の文書をそのカメラで撮った後、「完了」ボタンを押すだけでOKです。そのように手数が少ないために、実に手軽な使い方ができます。
 また、テキストへの変換精度、OCR機能が抜群で、特に、縦書き文章であっても正確に読み取って、テキストへ変換してくれます。誤認識が極端に少ないので、事後の修正作業にも手を取られることはありません。

 ところが、なんと、この5月末をもって、その機能が終了するらしいのです。このことを、つい先ほど知りました。

  スマホやタブレットと連携 一太郎Pad登場!  ジャストシステム

 

 Webサイトでは、次のように説明されています。

2025年5月末に一太郎Padの「写真からの文字起こし機能」はサポートを終了いたします。2025年2月7日(金)発売の「一太郎2025」では新たに「画像から文字起こし」機能がご利用いただけます。(2024.12.02)

 

一太郎padの文字おこし終了

 

 そうですか、「一太郎2025」に文字起こし機能が追加されてるので、一太郎Padには必要ない、ということですか。必要なら「一太郎2025」を購入してください、ってことなんでしょうか。
 う~ん、スマホでの使い方と、「一太郎2025」とでは、ちょっと、いえいえずいぶんと、違う気がするのですが。

 あぁ、これは、残念です。ちょっとショックです。
 文字起こし機能がなくなれば、一太郎Padの魅力は8割以上が削がれる、というのが私の受ける印象です。そうなると、一太郎Padは使わなくなりそうです。使わないアプリなら、そのうち、アンインストールするでしょう。

 けど、これに代わるアプリが、果たして見つかるでしょうか。
 これほど簡単便利で、変換精度抜群なアプリは、そうそうないような気がします。

 

 

 それではまた次の記事で。
    goosyun

映画イミテーション・ゲームを観ての衝撃

 NHK総合テレビで放送された「映像の世紀 AI 未来を夢みたふたりの天才」という番組がきっかけになり、映画「イミテーション・ゲームを観ました。
 今ならば、Amazonプライムビデオにも出ています。

(フリー百科事典『ウィキペディア』からの引用)
 "イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密"
 映画は第二次世界大戦中にエニグマ暗号の解読に取り組み、のちに同性間性行為のかどで訴追を受けたイギリスの暗号解読者アラン・チューリングを描く

 

暗号エニグマの解読

 


 アラン・チューリングは、イギリスに実在した人物(1912年6月23日生~1954年6月7日没)で、数学者、暗号研究者、計算機科学者、哲学者です。
 映画は、そのアラン・チューリングナチスドイツ軍通信の暗号解読に挑む姿を描く、歴史上の事実に基づくものです。

 この映画、なかなか感動的でした。いやいや、正確には感動というよりも、実に衝撃的でした。胸が締め付けられるほど苦しくなる場面がいくつかあります。
 特に、婚約者を危険に近づけないために婚約の破棄を告げ、わざと自分から遠ざけようと自分が悪者になり、辛辣な言葉を投げつける場面は、観ていてつらいものがあります。
 ちなみに、婚約者ジョーン・クラークを演ずるのはキーラ・ナイトレイで、とてもきれいな女優です。
 
 映画の衝撃さゆえに、ついつい3回も立て続けに観てしまいました。それほどに、受けた衝撃は強いものでした。
 1度目での鑑賞では理解できなかった場面も2度目の鑑賞で謎が解け、3度目の鑑賞では、最初から最後までストーリーを把握した上で、さらに深くじっくり味わうことができました。

 これ以上詳細を書いてしまうと、ネタバレになるので伏せておきます。興味のある方は、事前に情報をあまり仕入れることなく、どうぞ実際にご覧になってください。お勧めできる映画です。
 ネット上には、どの部分が実話で、どこが脚色されたものなのかの情報も出ています。特にそうした類の情報については、知らないまま、白紙の状態で臨むのがよいと思います。映画を観る前にあらかじめ知ってしまうと、おもしろさが半減し、感動がなくなってしまいます。
 逆に、映画を観た後で、どこが実話でどこが脚色なのかを知ると、脚本のアレンジのすばらしさが真に分かるはずです。なるほどと、さらにまた感動できます。

 それにしても、チューリングを罰した法律については、深刻に考えさせられます。当時としてはやむを得ないものだったと、言い切れるでしょうか。刑罰をもってまでしても取り締まるべき、真の必要があったのでしょうか。つまり、刑罰を手段にしてまでも保護しなければならない利益(保護法益)が、果たしてあったのでしょうか。それほど昔のことではない、現代に近い過去のできごとです。
 2013年12月24日に、エリザベス2世女王の名をもって恩赦がされてはいるのですが、いやぁ、それでもむごいとしか言えないような…。

 

 

それでは、また次の記事で
  goosyun

チューリングとノイマンとAI~映像の世紀バタフライエフェクト

NHK 映像の世紀

 昨夜(2025年5月19日午後10時)、NHK総合テレビで、
   「映像の世紀バタフライエフェクト
    AI 未来を夢みたふたりの天才」
という番組が放送されました。

 夜遅い時間帯のため、少々眠気を感じながらも、興味深く視聴しました。
 門外漢の私があれこれ書いても、不正確な記述が混じる恐れがあるので、端的に、NHK Webサイトに掲載の番組紹介文を引用させてもらいます。

 75年前イギリスの科学者チューリングは、「考える機械・人工知能」が生まれる未来を夢みた。その夢を引き継いだのは、マンハッタン計画に参加したフォン・ノイマン。二人の天才が描いた未来は、コンピューターの爆発的進化とともに現実に近づく。最強のチェス王者に勝利したディープブルー、最強のクイズ王を破ったワトソン。そして後にノーベル化学賞を受賞するハサビスの開発したアルファ碁。未来を切り開いた科学者の記録。

 

 

チューリングノイマン

アラン・チューリングジョン・フォン・ノイマン

 アラン・チューリングジョン・フォン・ノイマンこの2人のことは多くの人が知っているはずです。2人とも、コンピュータ科学の歴史解説では必ず登場する人物です。この私でさえも、漠然とながらその功績を知っています。
 特に、チューリングはドイツ軍の暗号エニグマ解読でも有名ですし、また、ノイマン原爆の開発でも知られています。

 昨夜の番組では、その2人の天才学者を、AIの誕生前にその実現を夢見ていた人物として取り上げていました。また、番組後半では、ディープブルー、ワトソン、アルファ碁という、これまでに開発された3つのAIを紹介しながら、人工知能が発展していく過程が描かれていました。
 当初はしらみつぶしの計算に頼っていたのが、次第に、人間が持つ直観の力を手に入れる進化に、おもしろみを感じました。

 人工知能の誕生からその後の発展の歴史を、書物を読んで把握するとしたら、それなりの労力が必要です。それをわずか1時間弱で、ひととおり学ぶことができたのだから、かなり得した気分です。そして何より、知的好奇心の刺激を受けることができ、「知るは楽しみなり」(クイズ面白ゼミナール)の感慨を味わうことができました。

 NHKのこうした類の番組は、大好きです。
 昨夜は眠けを覚えながらの視聴だったので、NHKプラスでもう一度、意識の覚醒した状態でしっかり見直してみようと思っています。

 

映画 イミテーション・ゲーム

 ドイツ軍が誇り、解読不可能と言われた暗号エニグマの解読に挑んだアラン・チューリングの姿を描いた映画があります。チューリングというキーワードでWeb検索していたら、その映画が、Amazonプライムビデオに出ていることをたまたま見つけました。おぉ、やったぜぇ、これは幸運です。

 「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」です。
 この「イミテーション・ゲーム」は前から観たかった映画です。さっそく鑑賞することにします。

 

 

 

 それでは、また次の記事で。
 【goosyun