つれづれ電脳記(日くらしPCに向かひて)

つれづれなるままに、日くらしPCに向かひて、その悪戦苦闘ぶりをそこはかとなく書き付くるおじさん。たまに雑談[管理人:goosyun]

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VirtualBoxの便利な共有フォルダとアクセス拒絶への対処策

【1】Guest Additions という便利ソフト
 VirtualBox(バーチャルボックスという仮想化ソフトをインストールすると、1台のPCで複数のOSを利用できます。しかも、その異なるOSを同時に起動させた状態で、各OSを利用できます。

 私の場合、
  ホストOSに、Windows10
  ゲストOSに、Ubuntu Linux
を入れています。

 この環境に、
   Guest Additions(ゲストアディションズ)
というソフト(モジュール)をインストールすると、さらに便利になります。
 なかでも、「共有フォルダ」の機能が便利です。これ、めっちゃ便利です。
 ホスト(Windows)と
 ゲスト(Ubuntu)間の
共有フォルダのことで、双方間でファイル共有ができるようになります。

 Guest Additions のインストール方法は、以前、記事にまとめています。
  こちらの記事をご覧ください。



【2】共有フォルダ―の設定
 Guest Additions のインストールができたら、次は、共有フォルダの設定を行います。

 1 ホストOSの設定
 ホストOS(私の場合は、Windows)で、共有させたいフォルダを作成します。
 作成場所は任意で、どこでも支障ありません。新たにフォルダを作成しなくても、既存のフォルダを共有させることもできます。
 なお、ここでの作業は、単にフォルダを作成するだけです。多くの解説で、「共有フォルダを作成」という表現をしているので、フォルダ作成後に、そのフォルダのプロパティを開いて、共有設定の必要があるように思ってしまいます(私がそうでした。)。
 ・・・ですが、共有設定までは不要です。単に、共有の対象となるフォルダを作成、又は用意するだけです。


 2 VirtualBox設定
 VirtualBoxの起動時に開く「VirtualBoxマネージャー」の画面の上部にある、[設定]ボタンをクリックします。
 次に開く画面の左側に、縦方向に並んだアイコンの中の、[共有フォルダー]をクリックします。
 右上にある「+」マークの付いた[新規共有フォルダ―の追加]アイコンをクリックします。
 「共有フォルダーの追加」という小さいウィンドウが表示されます。

  このウィンドウで、以下のように設定します。
  (1)「フォルダーのパス」
プルダウンメニューで [その他] を選択すると、「フォルダー選択」画面が開くので、1で作成したフォルダを指定します。
  (2)「フォルダー名」
    自動で入るので、入力の必要はありません。
  (3)「自動マウント」
    チェックして、ONにします。
    これにより、ゲストOS起動と同時に、
    共有フォルダが表示されるようになります。

  最後に、「OK」をクリックします。




 3 共有フォルダの確認
 ゲストOSを起動し、ファイルマネージャー(ファイラー)の Nautilus(ノーティラス)などを開くと、共有フォルダが表示されています。
 ホストOS側で保存したファイルをゲストOS側でも扱うことができるかを、確認します。


【3】共有フォルダへのアクセス権限
 以上で設定は終了で、本来はこれで共有フォルダの利用ができるはずです。
 ・・・なのに、共有フォルダにアクセスできない、アクセスが拒絶されるってことがあります。
 つまり、共有フォルダのマウントには成功している(共有フォルダの表示自体はされている)けれども、そのフォルダにアクセスできないっていう場合です。

 私の場合も、そうでした。
 ゲストOS側から共有フォルダに入ろうとしても、入れません。ファイラー画面中に、共有フォルダが出ているので、クリックすると、パスワード入力を求められます。パスワード入力でなんとか中に入れて、ようやく、保存ファイルも開くことができます。
 最も困ったのが、ゲストOS側で作成したファイルを共有フォルダに保存しようとするのに、それができないっていう症状です。「権限がありません」みたいな趣旨のメッセージが出て、拒絶されます。

 そこで、ネット検索で調べてみました。
 そうしたら、ちゃんと解決策があるんですね。そうした情報を提供してくださっている方には、本当に感謝です。

 対処策は、次のとおりです。
 ゲストOS側(VirtualBox内)のコマンドツール(Linuxであれば、ターミナル・端末アプリ)を開き、以下のコマンドを実行しまします。
 このとき、求められるパスワードは、ゲストOSへのログインパスワードです。

 コマンド
  sudo adduser $USER vboxsf

 コマンド実行後、起動している仮想環境の再起動をします。

 以上のコマンド実行によって、再起動後には、共有フォルダへのアクセス拒絶問題が解決しています。
 ファイラーを開き、共有フォルダへアクセスしてみると、パスワードを求められることもなくなり、スムーズに中に入れます。また、ゲストOS側で作成したファイルも、共有フォルダへの保存ができるようになります。
 さらには、一方OSでファイルの内容を編集すれば、それを他方OSで開くと、編集が反映されたファイルとなっています。


【4】共有フォルダ活用例
 このように、ホスト側とゲスト側の間で、自由に、簡単にファイルのやり取りができるのは、非常に便利です。
 
 例えば、ホストOS側のIMEユーザー辞書を共有フォルダに保存しておいて、これをゲストOS側のIMEユーザー辞書に取り込む、なんてことができるようになります。
 私の場合、IMEユーザー辞書にはたくさんの単語登録をしているので、これを一つ一つ、手作業で登録するなんて、あり得ません。ですから、共有フォルダ機能を使って、ユーザー辞書の流用をしました。『ちょちょいのちょい』の簡単作業で単語登録ができて、実にありがたく感じました。

 その具体的作業は、次のとおりです。
1 ホストOSWindows)側
  Microsoft IME のユーザー辞書エクスポート機能でテキストファイルを取り出し、共有フォルダに保存
2 ゲストOSUbuntu)側
  Mozcを開き、上記1のテキストファイルをインポート
 なお、Microsoft IME のユーザー辞書から取り出したテキストファイルは、何らの加工もすることなく、そのままの形で、Mozc に取り込むことができます。


Linux Ubuntu の解説書


それでは、また次の記事で
goosyun